About Koitsukihime Dolls
恋月姫の美術人形について
恋月姫人形作品の形態は球体関節人形と言われるものです。これは全身をパーツごとに分け、それぞれは球体によって関節部分で繋がり、関節部分を自由に動かせるものです。
このうち、恋月姫の製作している素材は2種類有ります。一つは石塑という素材で、岩石を粘土状にしたものです。これは乾燥させると固くなり造型しやすいので、初心者からハイレベルの造型作家に愛用されているもの。もう一つは「ビスク」という工法で制作されているものです。これは、人形の全パーツを磁器の焼き物で制作し、強力なゴム紐によってジョイントしたものです。
「ビスク」というのは19世紀末にパリで活躍した「ジュモー工房」に代表される、主に高級な美術人形の為のものだったようです。これらは、所謂アンティークドールの頭部に使用されていることで良く知られています。(後に戦争などの世界情勢や経済・時代の変遷とともに、およそ20年間程の黄金期も終焉となりました。わずかに後期はドイツ製の玩具人形などで勢いを盛りかえしていましたが、しだいにセルロイドのような安価に制作出来る素材の開発に加え、近代のプラスティック素材にとって変わり、その工法も伝承されずわずかな資料を残すのみで、当時の職人の技術も幻の彼方となっていったのです。)これが近年、アンティークドールのリプロダクション技術の向上の為に、アメリカ及びドイツなどの会社の研究開発で人形用材料や技術が考察され、良い素材が手に入るようになりました。
恋月姫の完成作品にはタイトルも付いていますが、作品の個別判定の為に、ヘッドマークとサインが手書きで入っています。タイトルについては特に印は無く、作者のみ記録しているものです。
原材料は磁器なので、かなり強度はありますが、その性質上なんらかの衝撃を受ければ破損するものでもあります。もしもどうしても形態が保てない程の破損状態になったならば、当社(株式会社ルナ・アンジェリコ)までご相談ください。
お願い
作品管理のための登録を行っておりますので、もし他店等で入手された方がいらっしゃいましたら、お名前や作品番号等をお問い合わせフォームよりご連絡をいただければ幸いです。